皆さんこんにちは。
今回はエンジンの「慣らし(周動部品のアタリ出し)運転」について...。 |
ユーザーの多いKT100Sを例に挙げてお話しましょう。
よく、オーバーホールした後、60分、90分等と、慣らしにかける時間を指示されているかと思います。
しかし、ナラシが終了するまで要する時間を一様に著すには限界があります。
なぜなら、そのドライバーによって、アタリ出しに要する時間は大幅に変わってくるからです。
|
以前、こんな対照的な出来事がありました...
KT100SエンジンをフルオーバーホールしたS選手。
「慣らしは90分、しかも慎重に!」と、何度も念を押して渡したにもかかわらず、90分かけて全開にしたところでピストンの焼きつき・・・
シリンダーに対するピストンのアタリがついてなかった為、局所油膜切れによる焼きつき症状でした。
一方、やはりオーバーホール後の為、慣らし運転をする事になった、大ベテランのKさん。
2年ぶりのカートレースで、スピードも体力もかなり衰えが見られましたが、経験豊富なKさんは、S選手のものと同様にオーバーホールされたKT100Sエンジンを僅か20分で慣らし終了!!
その後のレースでも、走りに衰えが隠せないKさんとは裏腹に、エンジンは快調に回ってくれました。
|
・・・・慣らし運転とは、時間を掛ければいいというものではありません。
アタリを出さなければいけないのです!
アタリが出なければ、100分かけても200分かけてもエンジンは回りません。
今後、みなさんも慣らしをする時、指示された時間だけを気にするのではなく...
「アタリを出して、速いエンジンを造るんだ!」という気持ちで臨んでみてはどうでしょう!? |
|
カントク直伝カート講座TOPに戻る |