今回は「チャンバー」について。
「TIAクラス」をはじめとする、ワンメイククラスでは当然のように「チャンバー」はノーマルを無改造で使用する事が規則となっています。
それほどまでに、「チャンバー」とはパワートレーンにおいて大きなウエイトを占めるパーツであるという事...。
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さて、そのチャンバーの取扱いについてですが、クラッシュなどでへこむ等、明らかに容積が変わってしまった物では、性能に変化が出てくるという事は、容易に想像がつくと思います...。
では、内部に蓄積する「カーボン」はどうでしょう!?
2ストロークエンジンの構造上、排気ガスには未燃焼ガスが多く含まれています。
この未燃焼ガスが、「カーボン」となってチャンバー内面に蓄積されていくと、チャンバー容積が変化し、本来のチャンバー性能ではなくなっていきます。
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このカーボンの量がさらにドを越えると、300〜500℃の排気温度がチャンバー内にこもり、その熱はシリンダーに伝わり、エンジンが異常な熱ダレをおこし、極端にパワーダウンしてしまいます。
ハイパワーの上級クラスエンジンならそれが原因で焼きつきを起こすでしょう。
そのメンテナンス方法ですが...
早い話が「チャンバー内にカーボンが無くなればいい」のですが、これがなかなか手ごわいです。
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手段は三つ...
@カーボンを溶かす溶剤等を使ってカーボンを取り除く。
Aチャンバーを焼くなどして、カーボンを完全に燃焼させ、炭化させる。
こうすると、溜まっていたカーボンは簡単に掃除できるようになります。しかし、チャンバーの材質である鋼板を長時間高温にさらすわけですから、厳密に言うと鋼板による反射率が変わってしまい、本来のチャンバー性能に変化が生まれる可能性があります。
Bチャンバーを新しいものに換える。
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いずれにしても、カーボンの詰まった状態よりは遥かに性能アップするはずです。
皆さんも自分のチャンバーを見直してみてください。
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